若い人を中心にして多くの人に支持されているショートムービー配信SNSアプリのTikTok だが、
12月6日のクリエイターズイベント「TikTok CREATOR'S LAB. 2020 -REFLECTIONS-」にて、
「TikTok LIVE」上でギフティング機能(通称:投げ銭)制度が実装されることが決まった。
※TikTok CREATOR’S LAB2019の現地レポートはこちらで紹介されています。
大規模なユーザー数を保持しながら今まで投げ銭制度が無かったことが逆に不思議だが、
同じく動画SNSの「Instagram(インスタ)」でも
2020年10月にバッジ機能による投げ銭が試験的に始まったため、
TikTok 運営側も「遅れを取るものか」と追いかけて実装された印象がある。
今回実装されるということで、その中身について詳しく紹介していこう。
ショートムービー分野では一強のTikTok
まずTikTokの特徴について改めて紹介すると、
中国企業のByteDance社が運営する短時間動画の共有サービスで、
投稿できる動画は、最長でも15秒となっているのが一番の特徴だ。
総合的な動画サービスでみると皆さんご存知のYoutubeが一番ユーザー数が多いが、
ショートムービーだけを見るとTikTokが他を突き放して独走状態になっている。
ユーザー数(月間アクティブ) | 平均視聴時間 | |
TikTok | 950万人 | 42分 |
Youtube | 6,500万人 | 11分 |
3,300万人 | ||
4,500万人 | ||
LINE | 8,600万人 | |
2,600万人 | ||
530万人 |
TikTokはアクティブ人数でYoutubeには敵わないものの、
15秒のムービーしか無いにも関わらず平均視聴時間では42分とYoutubeよりも長くなっている。
近年Youtubeでもショートムービーに力を入れ、
「Youtube Shorts」というショートムービーの新機能を発表しているが、
開始時期がまだ明確でなく2番煎じ感が否めない点と、
すでにTikTok等でユーザが定着しているので、
仮にYoutube Shortsが実装されても当分はTikTokに分配が上がりそうだ。
市場としてはかなり大規模となる
仮にTikTokで動画に投げ銭できるようになれば、
市場としてはかなり大規模となる...というよりも、
すでに一部のTikTok投稿者は企業案件や広告収入を得ているため、
今後さらに発展していくことが予想される。
その主な理由としては、以下が挙げられるだろう。
①SNS特有の拡散力を秘めている
15秒動画はたとえトイレ休憩であってもお手軽に視聴することが出来る。
そしてTwitterとの親和性も高いため、多くのユーザーの目に届きやすく
バズりやすい性質を持っていると言えるだろう。
②サービスとしては成長段階である
TikTokは2018年にサービスを開始したアプリということで、
今後まだまだ新規ユーザーを獲得し成長するコンテンツと言えるだろう。
現在は10代~20代のユーザーが中心になっているが、
収益化を始まることをきっかけに有名人やYoutuberなどの流入も考えられるため、
幅広い層のユーザが増えていくだろう。
③ユーザ当たりの視聴時間が長い
Youtubeの平均視聴時間から見てもわかるように、
TikTokの1ユーザ当たりの視聴時間は長く熱中度合が大きい。
15秒のムービーではあるが、その分投稿される動画も多くなりやすく
投稿者としても動画の編集に莫大な労力を必要としないので、
Youtubeに比べるとお手軽な趣味からでも始めやすいようだ。
収益化の条件は?
ギフティング機能の実装にあたって、
一番気になるのは収益化が可能となる基準だろう。
ギフティング機能はTikTok Liveが出来れば利用が可能なのだが、
TikTok Liveをするためには、TikTokクリエイター権限が必要となる。
そのため、収益化条件=TikTokクリエイターになるということになる。
じゃあTikTokクリエイターってどうやったらなれるの!?となるが、
残念ながらまだ明確な収益化条件はTikTok公式から発表されていない。
そして、TikTokクリエイターは2020年7月31日の
ローンチ当初に2000人程度に権限付与されており
その後徐々に権限付与がされている状態となっている。
TikTokクリエイターになるためには、
運営側が活動実績を考慮して権限付与しているとなっており
Youtubeの収益化基準ような明確な指標はありません。
Youtubeの場合は
「直近12カ月間の総再生時間4000時間以上」
「チャンネル登録者数1000人以上」
が絶対条件となっている。
しかし、TikTok運営側もコンテンツの発展に有益な投稿者を
積極的にクリエイターに昇格させたい思いがあることは間違いないため、
そのことを考慮して予測すると、重要な指標は以下の通りだ。
①総再生回数
②総再生時間
③フォロワー数
④総いいね数
⑤総コメント数
⑥投稿動画数
具体的な数字を挙げて、この基準をクリアしたらOKと
言うことができないので難しいのですが、収益化を狙っている人は、
健全にバズる動画を意識して動画投稿するとクリエイター昇格も早くなるだろう。
TikTokクリエイターになるためにすべきこと
これから本格的に収益化が始まるTikTokで利益を出すために一番必要なことは、
いち早く業界に乗り込み自分の分野を確立する ことです。
Youtubeも多くの成功者を生み出した動画サイトだが、
今やあらゆる分野で動画投稿者が存在しており、
新規参入のハードルはかなり高くなって困難な現状である。
また、Youtuberとして成功した者の多くは
昔から動画投稿を続けてきた古参勢か、知名度のある芸能人となっている。
この最初に参入することの大切さはTikTokにも当てはまる。
これらを踏まえて収益化に向けてすべきことは、以下の通りだ
より多くの動画をアップする
TikTokクリエイターになるための指標には、
総合再生回数やいいね数、総フォロワー数が重要になってくる。
1本の動画に全力投球するのも良いのだが、
まずは自分のアイデアを様々な形で複数動画投稿してみよう。
Topページの"おすすめに乗る"ことが出来れば、
多くの視聴回数やフォロワーを増やすこともできるだろう。
分野を絞って投稿する
踊ってみた動画や主張動画、日常風景やペットなど様々な分野があるが、
可能な限り同じジャンルに絞って動画を投稿したほうが、
関連動画を一緒に観てくれる可能性が高く、総再生回数や時間を稼ぐことが出来る。
分野選びは自分の好みや趣味、得意分野などなんでも良いのだが、
動画投稿のモチベーションが保てるのが一番理想と言える。
まとめ
ギフティング機能の導入と共に
さらなる盛り上がりとなるだろうTikTokの今後が楽しみなところだ。
自分の趣味と掛け合わせて、より多くの人が楽しめる動画を作っていき、
収益化にあわせて良い準備ができるようにしていこう。